躊躇躊躇の連続で時間切れ敗退です。
稜線まであと1~2ピッチっていうところでした。
先行Pには上部岩壁でセカンドに追いついたといった感じでしたので
そこまでは極端に遅くないかなと、、まぁその後時間かかりすぎちゃいました。
下部岩壁1ピッチ目も時間かけちゃったし。
はい、まだまだだめだめということです。。
アイゼン、手袋での岩登りでのトップとしては
赤岳主稜数メートル、八ッ峰Ⅵ峰Aフェース数メートル?
と経験値が少ないなぁと思いつつも何とかなるかなと
頑張っちゃいました。
後続Pがいなかったので良くも悪くも自分ペースで登れ、
結果的に迷惑をかけない?で済みました。
とても良い経験ができ勉強になったと共に
冬壁っていう新たな楽しみが増えたといった気がしてます。
クライミングは奥が深~い!
前夜発のいつものパターンで赤岳鉱泉に8時過ぎ着。
寒暖計は-12度、快晴無風の為かそれほど寒さを感じない。
休憩後、中山乗越まで進みハーネスを着け取付き目指して
トレースのはっきりした樹林帯を登る。
次第に急傾斜になり辺りがひらけて
リッジになったところで下部岩壁とご対面、
どうやら先行2組のパーティが取り付いているので、
ポカポカの日向で準備と順番待ちとなった。
しばらくすると3人パーティが降りてくる、敗退するとのこと。
入れ違いで取付きへ移動。
1ピッチ目(10:50)
ちょっと傾斜強いところにハンガーが打ってあるので
トライしてみたのですがハンガーにヌンチャクかけた後進めず。。
先行Pと同様に右よりの凹状から左上、
よーくホールドスタンス&支点を確認して慎重に登る。
途中から傾斜が多少きつくなりそこを越えると終了点、朝一で緊張した。
Hさんは1本目の支点を回収してからスイスイ。
2ピッチ目
そのままHさん、数メートル左へトラバース。
トラバース中間点にハンガーが有り。
その後直上、あっという間にビレイ解除。
私も一気に登る。
その後は私が先行して雪稜をコンテ、眺めは最高!
傾斜がきつくなってきて途中からHさんトップでスタカット。
すぐに上部岸壁へ到着、先行Pに追いつく。
ちょうど私が到着したとき先行Pのトップが登り終えたところでした。
上部岩壁1ピッチ目(13:40)
Hさんが右から登ったことがあるということ、
先行Pのセカンドが登り始めるところということもあり
そっちから行ってみることに、
右へ15Mほどトラバースし岩角で支点を作り、
一応何とかなりそうな気が、でも支点が無い。。
傾斜が無いところを数メートルあがって岩角で支点を工作し
直上は厳しいのでテンション混じりに左へトラバース。
凹状の壁にハーケンあり、でももう足下。。
途中雪に埋まっている潅木(敗退する時、よく見たら潅木ではなく凍った土だった)で支点を作り、気休めのハーケンを1本打って凹状から雪壁?草付き。脆い。
ホールドと思ったら浮石。。うっすら雪がのっている凍った草つきに
バイルを刺したりして核心と思われる垂直部へ、
2本のハーケンがあり一安心する。
さて3メートル位ですが幾つかホールド、スタンス探ってみたのですが、
どうも乗越す力が湧いてこないというか疲労感が出てきて何回か躊躇。
そして両手でつかめるガバがあったので引き付けようとしたら
次の瞬間ぶっ飛び2本のハーケンにぶる下がってました。。
直径25cmほどの丸いガバホールドが剥がれました。
ジムだったら文句を言うところですが、ここは八ヶ岳の脆い岩質。
1m位のフォールだったので打ち身もない、
気を取り直してリトライしたのですが、
一手やっぱりかかりの良いホールドがぐらついていて躊躇。。
ここで時間切れ、阿弥陀岳に陽が隠れそうな15:00
朝から微妙に合っていなかった右足のアイゼンが外れかかっていた。。
敗退を決めさっさと来た道を懸垂で降ります、
夕暮れが近づくとともに辺りが凍りつく音が聞こえてくる。
下部岸壁を下降して見上げるとお月さんも出てきちゃいました。。
ザイルをしまった後は早めのペースで下山。
一気に赤岳鉱泉、小屋前で装備解きヘッドライトを点けて1時間で美濃戸(18:50)。
下山途中から気持ち悪くなり車に乗る前に駐車場で嘔吐というオマケ付でした。
小淵沢IC20時の夜間割引に間に合い渋滞皆無の中央高速で帰八。
帰りの運転はHさんにしていただきました。
ありがとうございました。